猫のふん害でお困りの方に

猫が庭などに入らないようにする方法

猫が「庭に入って、ふんや尿をして困る」「物置の中で子猫を産んだ」「家に入って食べ物を取った」などの苦情が寄せられますが、猫には犬のような法的な決まりごとが少なく、猫の駆除や捕獲を行う公的機関がありません。
そこで、猫によるふん害等の軽減に比較的効果があると思われる方法をご紹介します。猫が学習して記憶するまで反復継続することが重要です。
注:個体差により、あまり反応しない猫もいるので、効果を保障するものではありません。
注:方法によっては効果が長続きしない場合や、反復継続することが必要な場合があり、猫が慣れてしまって反応しなくなる場合もあります。
注:猫は愛護動物です。虐待に当たるような使い方をしてはいけません。

忌避剤

  • 猫の嫌いな臭いや刺激臭によって猫が近づきにくくする方法です。
  • 雨風で効果が薄れてしまうので、効果を維持するためには、定期的に交換する必要があります。
  • 猫が臭いに慣れると効かなくなる場合があるので、同じものを長期間利用するのではなく、時々種類を変えると効果的なことがあります。
  • 臭いが強いものや色が付着してしまうものもありますので、あらかじめ、ご近所の方々にも説明しておきましょう。

注:化学薬品などは、化学物質過敏症など健康被害の誘因となる可能性がありますので、使用に際しては、ご自身の責任において、十分にご注意ください。

対策使用方法・参考事項等
市販の忌避剤ペットショップや薬局、ホームセンター等で販売。
注:長期間にわたって効果が持続するとは限らず、また、猫の個体差で反応が鈍い場合がある。
香りの強いハーブなどの植物猫が嫌がる臭いがするハーブなどを植えるか、鉢植えを猫の通り道に置く。
またはハーブの香料を通路に置く。
注:ランタナ、ユーカリ、ゼラニウム、ヘンルーダ、ローズマリー、レモングラス、柑橘類、ペパーミント、タマネギ、ニンニク、チャイブ、マリーゴールド、どくだみ、カニナハイブリッド(ドイツで開発されたコリウスの一種で犬にも有効と言われる)など
木酢液ホームセンター等で販売。
容器に入れるか、スポンジや布に浸み込ませて通路に置く。
スプレーすれば、猫のにおい消しにも有効。
竹酢液竹酢液(ホームセンター等で販売)を加工して通路に撒く。
材料:竹酢液(約400ミリリットル)、唐辛子(10本から15本)、レモンバームの葉(20枚から30枚)
作り方:500ミリリットルの容器(空のペットボトルなど)に材料を入れ、1日から2日後にレモンバームと唐辛子を除く。
使い方:4倍から8倍に(臭いが強い場合は10倍位まで)薄めて使う。
生ニンニク細かくきざんで通路に撒く。ネットに入れて吊るす。
※害虫などの発生源になる可能性もあります。早めに取り換えるなど、十分な管理が必要です。
唐辛子細かくきざむか粉末状のものを通路に撒く。
コショウ、カレー粉等の香辛料通り道や、ふんをする場所に散布する。
コーヒーかす、茶殻コーヒーを淹れたあとのかす、どくだみ茶などの茶殻を散布。
注:乾燥してしまった場合の効果は不明。
米のとぎ汁とぎ始めの濃い汁を毎日撒く。
食用酢容器に入れるか、スポンジや布に浸み込ませて通路に置く。
2倍から10倍程度に水で薄めたものを毎日噴霧。
ハッカ系のものハッカ系芳香剤、ハッカ系ハーブ、ハッカ系練り歯磨きなどを通路に置く。
どくだみの葉どくだみの葉をつぶしたものを撒く。
または、つぶした汁を撒く。
重曹撒いたり、土に混ぜ込むことで、猫のにおいを消すことができる。

注:これらの他に、市販品が園芸店、ホームセンター、ペットショップ、スーパー等で販売されています。

構造物

出入り口や猫が休息する場所、猫が塀を飛び越えるときに足場になる場所などに、猫が嫌がるものを置く方法です。

対策使用方法・参考事項等
水を撒くホースでたっぷりと水を撒く。(注:猫は水で身体が濡れるのを嫌う)
砂利(軽石)大きめの砂利を敷き詰める。
軽石(中玉の大きさ)は安価。
花壇などの場合は直径1センチメートル程度の軽石が混じった観葉植物用の土を敷くのもおすすめ。
最近、ホームセンターで見かける防犯砂利は高価だが、防犯効果も含めた効果が期待される。
注:防犯砂利の猫に対する効果は未確認。
大きな石物理的に猫が歩けなくなるような位置に石を置く。
松ぼっくり猫が歩くところに敷き詰める。
枯れ枝球根や種を植えている所に敷き詰めると掘り返されない。
トゲのある植物・葉カラタチ、バラ、サボテン、ヒイラギ、ピラカンサ、地面に沿って伸びるタイプのコニファーなどを、猫の通り道に対して植栽したり、葉を通路に撒く。
花壇等の表土に葉をすき込むのも効果的。
地面を覆う植物植物が10から30センチメートルぐらいの高さ(猫の目の高さぐらい)に茂っていると、猫は茂みの中に入っていかないので、地面を覆う植物を植える。
日当たりの良い庭の場合:タイム、ヘリクリサム、ビオラ、オランダイチゴ、ケンタッキーブルーグラス、ブルーフェスク、リボングラス、レモングラス、ゼラニウムなど
日陰の庭の場合:アイビー、ツルニチニチソウ、斑入りカキドオシ、ラミウム類など
注:茂みの高さができるだけ高く、密であることが望ましい。やわらかそうな裸の土を見せないこともポイント。
注:軽石等を敷く方法を併用するなどの工夫をすれば、全体を植物で覆う必要がなくなる。さらにハーブ系・柑橘系の香りがする植物の場合は相乗効果が期待できる。
草木灰ホームセンターや園芸店で販売。
猫の通り道や、ふんをする場所に撒く。(注:猫は灰が足に付着することを嫌う)
とげとげシートホームセンターや園芸店で販売。
全面に敷き詰めなくても、跳び越えられない幅に敷けばよい。
塀の上など有効。
目の細かい網敷くと爪がひっかかり歩きにくい。
アルミホイル敷くと足音がするので嫌がる。
物理的妨害ガーデニング用の木製の柵を倒して置いておく。(花壇等の場合)
ネットや柵乗り越えられない高さ(1.5メートルほど)の網、柵で囲うか、侵入路をふさぐ。

注:やわらかい土の地面は猫のトイレの場所になりやすいので、タイルを敷き詰めたり、コンクリートで覆うという方法もあります。ただし、効かない猫もいます。

猫がやってきた時に追い払う方法

対策使用方法・参考事項等
水鉄砲等猫が水に濡れることを嫌う性質を利用して、追い払うことができる。
注:人の行為によるものであることがわかってしまうと、その人が不在時に侵入するようになるので、猫に姿を見られないような工夫が必要。
注:柑橘系の匂いを含んだ水だとさらに効果的と言われている。
注:センサー感知式で自動放水する製品が販売されている。(効果不明)
ブザー遠隔操作式やセンサー式のものがある。
猫が通過するときに鳴らすことで、警戒して近寄らなくなる。
超音波機器センサー感知式の超音波発生器。
注:猫の個体差で反応が鈍い場合がある。また、猫が慣れてしまう場合があり、費用対効果を考える必要がある。

 注:虐待に当たるような方法で追い払ってはいけません。

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