長瀞町指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例(平成26年長瀞町条例第1号)第27条の2第2号の規定に基づく、長瀞町地域包括支援センターにおける高齢者虐待防止のための指針です。

1 基本的な考え方

 虐待は高齢者の尊厳の保持や、高齢者の人格の尊重に深刻な影響を及ぼす可能性が極めて高く、虐待防止のために必要な措置を講じなければならない。

 長瀞町地域包括支援センター(以下「センター」という。)では、利用者への虐待は、人権侵害であり、犯罪行為であると認識し、高齢者虐待防止法に基づき、高齢者虐待の禁止、予防及び早期発見を徹底するため、本指針を策定し、全てのセンター職員(以下「職員」という。)は本指針に従い、業務にあたることとする。

2 虐待の定義

 本指針において虐待とは次の行為をいう。

(1) 身体的虐待

 高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

(2) 介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)

 高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、養護者以外の同居人による虐待行為の放置等、養護を著しく怠ること。

(3) 心理的虐待

 高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

(4) 性的虐待

 高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者にわいせつな行為をさせること。

(5) 経済的虐待

 養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

3 虐待防止検討委員会

(1) センターは、高齢者虐待の防止及び早期発見への組織的対応を図ることを目的に、
   虐待防止検討委員会を設置するとともに、虐待防止に関する措置を適切に実施するための
   担当者を定める。

(2) 委員会の委員長は管理者が務める。

(3) 虐待対応担当者は管理者が指名する職員が務める。

(4) 委員は職員で構成する。

(5)委員会は各年度1回以上、委員長の招集により開催する。

(6) 委員会の検討事項は次のとおりとする。

ア 虐待防止検討委員会その他センター内の組織に関すること

イ 虐待防止のための指針の整備に関すること

ウ 虐待防止のための職員研修の内容に関すること

エ 虐待又は虐待が疑われる事案(以下「虐待等」という。)について、
  職員が相談・報告及び適切に対応できる体制整備に関すること

オ 職員が虐待等を把握した場合に、関係機関への報告が迅速かつ適切に行われるための方法に関すること。

カ 虐待等が発生した場合、その発生原因等の分析から得られる再発の確実な防止策に関すること。

キ 再発防止策を講じた際に、その効果についての評価に関すること。

4 虐待防止のための職員研修に関する基本方針

(1) 職員に対する虐待防止のための研修は、虐待の防止に関する基礎的内容等の適切な知識を
   普及・啓発するものであるとともに、本指針に基づき、虐待の防止の徹底を図る内容とする。

(2) 研修は年1回以上、外部研修に参加させる。若しくは、センターにおいて実施する。
   なお、センターが実施する研修の参加者は職員に限定せず、
   介護保険サービス事業所における虐待対応担当者も参加可能とする。

(3) 新任職員への研修の実施

(4) その他必要な教育・研修の実施

(5) センターが実施した研修の実施内容については、研修資料・実施概要・出席者等を記録し、保存する。
   なお、外部研修に参加した場合は、研修内容を職員に共有する。

5 虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針

(1) 虐待等が発生した場合には、速やかにセンター内で共有するとともに、必要に応じて事実確認を行う。

(2) 緊急性の高い事案の場合は、関係機関の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を最優先する。

6 虐待等が発生した場合の相談・報告体制

(1) 利用者、利用者家族、職員等から虐待等の通報を受けた場合は、本指針に従って対応する。
   相談窓口は、3(3)で定められた虐待対応担当者とする。
   なお、虐待者が虐待対応担当者の場合は、他の上席者等に相談する。

(2) 利用者の居宅において虐待等が疑われる場合は、速やかにセンター内で共有し、
   速やかな解決につなげるよう努める。

(3) センター内で虐待等が発生した場合は、虐待防止担当者に報告する。報告を受けた場合、
   速やかに虐待防止委員会を開催のうえ事実関係を確認し、速やかな解決につなげるよう努める。
   また、必要に応じて関係機関に通報する。

(4) センター内における虐待等は、外部から把握しにくいことが特徴であることを認識し、
   職員は日頃から虐待等の早期発見に努めるとともに、
   虐待防止検討委員会及び虐待防止担当者は職員に対し早期発見に努めるよう促す。

(5) 必要に応じて、事実を公表し、関係機関や地域住民等に説明を行う。

7 成年後見制度の利用支援

 利用者及びその家族等に対して、利用可能な権利擁護事業等の情報提供し、必要に応じて相談対応を行う。なお、必要に応じて関係機関を案内する等の支援を行うこととする。

8 虐待等に係る苦情の解決

(1) 虐待等の苦情相談については、苦情を受け付けた職員は内容を管理者に報告する。

(2) 苦情相談窓口で受け付けた内容は、個人情報の取扱いに留意し、
  相談者に不利益が生じないよう細心の注意を払って対処する。

9 指針の公表

 本指針は常時閲覧可能とし、執務室に備え付けるほか、長瀞町ホームページにも掲載する。

10 その他虐待防止の推進のために必要な事項

 虐待防止のための内部研修のほか、外部研修にも積極的に参加し、高齢者の権利擁護とサービスの質の向上を目指すよう努める。

附則

 本指針は、令和6年4月1日から施行する。

このページの情報発信元

福祉介護課介護包括ケア担当

電話番号0494-66-3111
内線番号142・143
FAX番号0494-66-3564

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